困難を極めるバロンドール2021受賞者を予想してみた。

 

バロンドール2020はコロナウイルスの影響で受賞者を出さず、空席となってしまった。しかし、2021はこのままいけば受賞者を決めることになるのだろうが、どこか決め手に欠ける。

 

チャンピオンズリーグ2018-19の決勝戦リバプールトッテナムだった時に似たような感覚だ。

久々のプレミアリーグ勢による決勝という意味では面白さがあるのだけれども、わくわく感の無い試合だった。

 

 

 

 

幻として消えたバロンドール2020

 

前述の通り、バロンドール2020はコロナウイルスの影響で異なるリーグ間で平等に比較することができないとの判断が下されて幻として消えてしまったが、FIFA THE BESTに輝いたポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキが筆頭候補であり、おそらく初受賞していたに違いない。

 

ブンデスリーガ8連覇とチャンピオンズリーグ2019-20優勝に貢献し、ブンデスリーガ得点王も獲得したのだからほぼ決まりだったといえる。

 

 

shisoperilla.hatenablog.com

 

 

バロンドール2021は誰の手に?

今年はコロナウイルスの影響も落ち着いてきており、無観客ながらリーグ戦はどのリーグも消化した。

しかしながら、本命という本命がいないのである。

 

受賞のキーポイント

バロンドールは個人賞であるが、近年はチームへの貢献度(というよりも獲得タイトル)が再び重視されている傾向にあるように思える。

それこそ、スペイン代表がEURO2連覇とW杯初優勝の実質世界3連覇した元スペイン代表MFイニエスタ、元スペイン代表MFシャビ・エルナンデスが受賞を逃し、バルセロナのチームメイトであるアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが受賞したバロンドール2010は個人のスタッツしか見られていなかったといっても過言ではないだろう。

 

実際に、イニエスタバルセロナを去る際、フランス・フットボール謝罪記事を出しているし、この時の受賞者はイニエスタか、クラブレベルでトレブルを達成し、W杯準優勝だった元オランダ代表MFヴェスレイ・スナイデルが妥当であったように思える。

 

 

過去の事例を参考にすれば、受賞のキーポイントは主に以下になる。

・個人レベルでの圧倒的なスタッツ(得点王など)

・リーグ優勝、チャンピオンズリーグ優勝

・今年以外の偶数年であればW杯、EURO優勝

 

これらの項目から、2021年の受賞者を予想すると、文字通り困難を極める。

 

各リーグの得点王

まず、わかりやすい個人スタッツとしてはリーグ得点王やゴールデンシューだろう。

2020-21シーズンの結果は以下である。

 

プレミアリーグ

イングランド代表FWハリー・ケイン(トッテナム)、23得点

ラ・リーガ

→アルゼンチン代表FWリオネル・メッシバルセロナ)、30得点

セリエA

ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドユベントス)、29得点

ブンデスリーガ

ポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキバイエルン)、41得点

リーグ・アン

→フランス代表FWキリアン・ムバッペ(PSG)、27得点

チャンピオンズリーグ2020-21

ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(ドルトムント)、10得点

・ゴールデンシュー2020-21

ポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキバイエルン)、41得点

 

この中で受賞可能性があるのはポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキだろう。

41得点という数字はもちろんのこと、元ドイツ代表FWゲルト・ミュラーが1971-72シーズンに記録したブンデスリーガのシーズン40得点の記録を49年ぶりに塗り替え、バイエルンの9連覇に貢献したためだ。

昨年度の幻の受賞もさながら、間違いなくファイナリストとして残り、トップ3にはなるだろう。

 

しかし、チャンピオンズリーグは優勝していないし、EURO2020でポーランド代表が優勝するのは厳しいだろう。個人の記録としては申し分ないが、最近の傾向的には決め手に欠ける。

リーグ優勝、チャンピオンズリーグ優勝

プレミアリーグ

マンチェスター・シティ

ラ・リーガ

アトレティコ・マドリード

セリエA

インテル

ブンデスリーガ

バイエルン

リーグ・アン

→リール

チャンピオンズリーグ2020-21

チェルシー

 

加えて、今年は奇数年であるものの、EURO2020が開催される。

こちらの記事で優勝候補の予想をしたが、

shisoperilla.hatenablog.com

 

PSGのムバッペは、チャンピオンズリーグ得点ランキング2位、EURO2020での優勝可能性を残しているものの、チャンピオンズリーグは準決勝敗退なうえ、リーグ優勝も逃しているので、こちらも決め手に欠ける。

 

同様に、EURO2020で連覇の期待がかかるC.ロナウドも、36歳でのセリエA得点王や様々な記録更新、コッパイタリア優勝はしているものの、ユベントスは10連覇を逃し、チャンピオンズリーグもラウンド16で敗れているため決め手に欠ける。

可能性があるとすれば、EURO2020で連覇を果たした上で大会得点王になった場合だ。代表チームでの世界最多得点記録や欧州選手権の最多得点記録の更新が見込まれているため最多6度目の受賞に近づくだろう。

 

巷では、チェルシーチャンピオンズリーグ優勝を果たしたフランス代表MFエンゴロ・カンテの受賞を推す声が高まっており、チームへの貢献度を考えれば、EUROでフランス代表が優勝すればムバッペよりはカンテの受賞が近いと言える。

 

南米選手権も開催されるが、メッシが悲願の代表初タイトルを獲得したとしても、バルセロナは今季無冠のためファイナリストにも残らないのではないだろうか。

 

 

受賞者&ファイナリスト予想

 

非常に困難ではあるが、シナリオごとに受賞者およびファイナリストを予想すると以下のようになった。

 

メインシナリオ(EURO2020の優勝チームがフランス代表、ポルトガル代表以外)

1位:ロベルト・レヴァンドフスキ

2位:エンゴロ・カンテ

3位:キリアン・ムバッペ or クリスティアーノ・ロナウド

 

EURO2020でフランス代表が優勝した場合

1位:エンゴロ・カンテ

2位:ロベルト・レヴァンドフスキ

3位:キリアン・ムバッペ

 

EURO2020でポルトガル代表が優勝した場合

1位:エンゴロ・カンテ(同時にEURO得点王の場合クリスティアーノ・ロナウド

2位:クリスティアーノ・ロナウド(同時にEURO得点王の場合エンゴロ・カンテ)

3位:ロベルト・レヴァンドフスキ

 

 

 

2021/06/17